憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
第一章 憧れの上司がお隣さんになりました
朝。
出勤前にマンションのポストの前に立ち、じっと見つめる。
昨日の夜はとある事情で配達物を回収していないし、見なければいけないのはわかっている。
しかし私にはその扉を開ける勇気がないのだ。
「……はぁーっ」
朝から辺りを闇に沈めそうなほど暗いため息をつき、意を決して扉を開ける。
なければいいと思ったのに、それは配達物の一番上に乗っていた。
「……最悪」
また憂鬱なため息をつき、回収物をバッグの中に突っ込んでポストを閉める。
そのまま、駅への道を急いだ。
「井ノ上せんぱーい。
相談、いいですか?」
後輩の由姫ちゃんに声をかけられ、見ていたパソコンの画面から顔を上げた。
「んー、なに?」
困り顔の由姫ちゃんを安心させるように、にっこりと笑う。
「依頼したデザイナーさん、全然違うデザインのものをあげてきて……。
リテイクお願いしたんですけど、あんな案よりこっちのほうが断然いいからって聞いてくれないんですー」
困り果てているようで、彼女は半泣きになっていた。
出勤前にマンションのポストの前に立ち、じっと見つめる。
昨日の夜はとある事情で配達物を回収していないし、見なければいけないのはわかっている。
しかし私にはその扉を開ける勇気がないのだ。
「……はぁーっ」
朝から辺りを闇に沈めそうなほど暗いため息をつき、意を決して扉を開ける。
なければいいと思ったのに、それは配達物の一番上に乗っていた。
「……最悪」
また憂鬱なため息をつき、回収物をバッグの中に突っ込んでポストを閉める。
そのまま、駅への道を急いだ。
「井ノ上せんぱーい。
相談、いいですか?」
後輩の由姫ちゃんに声をかけられ、見ていたパソコンの画面から顔を上げた。
「んー、なに?」
困り顔の由姫ちゃんを安心させるように、にっこりと笑う。
「依頼したデザイナーさん、全然違うデザインのものをあげてきて……。
リテイクお願いしたんですけど、あんな案よりこっちのほうが断然いいからって聞いてくれないんですー」
困り果てているようで、彼女は半泣きになっていた。
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