憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
ストーカー行為は迷惑だが、そもそも市崎は私が自分以外の誰かと浮気をしていると無駄な勘違いをしていたわけだ。
もっとも、私は市崎とも付き合っていないが。
そこからいくと、自分は私の彼氏だと言い張る宇佐神課長も市崎と同じレベルだな。

「んー、七星に本気で俺以外に好きな人ができたときは、すっぱり身を引くから心配しなくていい」

最後のお皿をすすぎ、彼はかけてあるタオルで手を拭いた。
さらに私にも渡してくれる。

「まあ、七星が俺以外の人間に惚れるとかないけどな」

しっしっしと肩を揺らし、おかしそうに課長が笑う。
その自信はどこからくるのか聞きたいところだ。
けれど……私もないような気がしていた。

「わかりませんよ?
宇佐神課長より格好よくて優しくて、包容力のある男性が現れるかもしれません」

それでもわざと、強がって反論する。

「俺より顔のいい男とかそうそういないし、俺より優しくて包容力のある男とかいるはずがない」

「うっ」

それは……確かに俺様宇佐神様な部分をのぞけばそうなわけで。
いやいや、でも俺様なのは最大の欠点じゃない?
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