憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
告げられたのは私の部屋があるのと同じ階だった。
本人が住んでいるのか彼女のほうかはわからないが、同じマンションというだけでも気まずいのにさらに同じ階なんて。
「今まで会ったことないよな」
彼女連れだというのに、課長が話しかけてくる。
女性の刺さるような視線を感じ、空気を読んでくれと呪った。
「今日、引っ越してきたんです。
これからよろしくお願いします」
「ふぅん。
ま、よろしく」
軽い感じで彼が言ったところで目的階に到着し、エレベーターのドアが開く。
扉を押さえ、彼らが降りるのを待った。
先を進んでいく彼らのあとを、なんとなく気配を消して歩く。
我が家より手前だったどうしようと怯えたが、課長が開けたのは一番奥の角部屋だった。
ちなみに私はその隣だ。
「じゃ」
課長の部屋のドアが閉まる際、誰だとしつこく聞いている女性の声が聞こえた。
鍵は課長が開けているようだったし、部屋の主は彼で間違いないだろう。
「……はぁーっ」
私もドアを閉めてひとりになった途端、詰めていた息を吐き出した。
まさか、宇佐神課長が隣に住んでいるなんて思わない。
――しかも。
本人が住んでいるのか彼女のほうかはわからないが、同じマンションというだけでも気まずいのにさらに同じ階なんて。
「今まで会ったことないよな」
彼女連れだというのに、課長が話しかけてくる。
女性の刺さるような視線を感じ、空気を読んでくれと呪った。
「今日、引っ越してきたんです。
これからよろしくお願いします」
「ふぅん。
ま、よろしく」
軽い感じで彼が言ったところで目的階に到着し、エレベーターのドアが開く。
扉を押さえ、彼らが降りるのを待った。
先を進んでいく彼らのあとを、なんとなく気配を消して歩く。
我が家より手前だったどうしようと怯えたが、課長が開けたのは一番奥の角部屋だった。
ちなみに私はその隣だ。
「じゃ」
課長の部屋のドアが閉まる際、誰だとしつこく聞いている女性の声が聞こえた。
鍵は課長が開けているようだったし、部屋の主は彼で間違いないだろう。
「……はぁーっ」
私もドアを閉めてひとりになった途端、詰めていた息を吐き出した。
まさか、宇佐神課長が隣に住んでいるなんて思わない。
――しかも。