憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
「今度、敏感になりがちな季節の変わり目の、お肌のお手入れについて勉強会を開こうと思ってるんですが、参加されませんか」

これだけ聞けば仕事に対する意識が高いんだなって感じだけれど、その表情から推測するにこれは龍志を囲むファンの集いをするので来てくれませんかというのが正しいだろう。
そういえば彼は社内研修などにちょくちょく顔出ししていると言っていたが、そこは大丈夫だったんだろうか。

「んー。
今回は、パス」

龍志の返事を聞き、彼女たちはあきらかにがっかりした顔をした。
それにしても〝今回は〟って、今までこの手の勉強会にも彼は参加していたのか。
そう気づいた途端、凄く嫌な気分になった。

「えー、なんでですか」

不満そうに聞きながら、ちらちらと彼女たちの視線が私へと向かう。
まるで原因は私のようで、不愉快極まりない。

「しばらく仕事が忙しいんだ。
わるいな」

申し訳なさそうに龍志が詫びる。

「だったら仕方ないです……。
また、よろしくお願いします」

「うん、わかった」

去っていく彼女たちを龍志が笑って見送る。
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