憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
「なんか気に障ることをして怒らせたのなら、謝る。
だから正直に言ってくれ」

「いや、だから……」

「映画の件は悪かった。
まだ行く気があるなら今日、連れていってやるし、お詫びに焼き肉奢ってやってもいい。
それとも俺自身は気づいてないが、足が臭かったとかか?
だったらこれからはもっと綺麗に足を洗うし、消臭クリームをしっかり塗り込む。
あ、もしかして昨日の朝食にオマエの苦手なものがあったとか?
知らなかったとはいえ悪かった。
そういうときは残してもらってかまわない。
あとは……」

なんだかわからないが龍志の一方的な反省会が続いていく。
どうしてそこまで私を繋ぎ止めようと必死なのかわからない。
だいたい、彼は。

「だから。
私は怒っているわけではないので」

「じゃあなんで、そんなに機嫌が悪いんだよ」

不満そうに彼が聞いてくる。
なにも思い当たるものがなく、急によそよそしくなったら不審に思われるのは当たり前だ。

「だいたい宇佐神課長は私なんかより、COCOKAさんのほうが好きなんじゃないですか」

それは今、自分が一番、向きあいたくない現実だった。
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