憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
彼の疑問はもっともだ。
急にもう作らなくていいと言われても、困るに決まっている。

「だいたい、今までがおかしかったんですよ。
いくらお隣さんで上司だからって毎日、私の食事を作るとか」

強引に龍志は部屋の中に入り、ドアを閉めた。

「おかしくないだろ。
俺は七星に好意を持っていて、オマエを落とすために食事で釣ってたんだから」

彼は完全に困惑気味だった。
それは確かに彼の言うとおりなのだが、私はそれを自分のいいように利用していたのだ。
いまさらながらなんて酷い女なのだろう。

「私が龍志……宇佐神課長を好きになるとかありえないので。
今までご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした。
これからは自分のことは自分でしますので、もうかまわないでください」

ドアを開け、彼を押して追い出そうとするが、びくともしない。

「なあ。
まだなんか怒ってるだろ」

聞かれた途端、身体がびくりと反応した。
怒ってはいないが当たらずとも遠からずなのでなんと返事をしていいのかわからない。

「べ、別に怒ってないですよ」

嘘をついているので目をあわせられず、視線があたりを徘徊する。

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