憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
「こっちは忙しいんだ、勘弁してくれ」

適当な椅子に座り、置いてあるお茶のペットボトルを開ける。
ルナのために用意してあるものだが、いいことにした。

「私、悪くないもん。
喧嘩売ってきたのはあっちだもん」

彼女が唇を尖らせ上目遣いで見てくるが、そうやれば男が許してくれるのがわかってやっているのでまったく可愛くない。

「どうせお前が、控え室がショボいだのスタッフの気が利かないだの言ったんだろ」

「うっ」

図星だったようで、彼女が声を詰まらせる。

「特別扱いする必要はないと言ったのは俺だ。
文句なら俺に言え」

ごくごくとお茶を一気に喉へ流し込む。
小山田部長などはトップモデルだから丁重におもてなしするべきだと主張していたが、そんなのルナをさらにつけあがらせるだけだ。
それでもCOCOKAさんよりも広い部屋を用意し、差し入れの飲み物やお菓子はルナの好きなものを用意した。

「龍志が直々にお出迎えして、今日一日、私についていてくれるんなら文句なんて言わなかったわよ!」

キレるルナが面倒臭くてつい、ため息をついていた。

「俺は現場責任者で、いろいろ仕事があるの。
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