憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
プライベートでは俺様宇佐神様でも、会社ではジェントル宇佐神課長なわけで。
「宇佐神課長ー。小山田部長がまた、モデルとの飲み会をセッティングしろとか言ってくるんですー」
困り果てた様子で泣きつく若手男性社員に、課長は苦笑いしている。
「わかった、俺からちょっと言っておく」
「よろしくお願いします!」
男性社員は宇佐神課長を拝んでいるが、その気持ちはよくわかった。
小山田部長はよくも悪くも昭和の人で、いまだにバブルの感覚が抜けないのだ。
しかし、快く引き受けた宇佐神課長の笑顔には「面倒なことを押しつけるな」と書いてあるのが私にははっきりと見えた。
誰もそれに気づかないなんて、なんて完璧な猫かぶりなんだろう。
「宇佐神課長。
特番スポンサーの件ですけど……」
一件片付いたかと思ったら、すぐに次は中堅どころの女性社員が相談に来る。
「はい、じゃあそれはそのようにお願いします。
……ところで」
顔を上げた課長は真っ直ぐに彼女と目をあわせ、心配そうに眼鏡の下で眉を寄せた。
「顔色が悪いですよ。