憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
続いて私も会計をする。

「あ、ネクタイ、プレゼント用に簡単でいいので包装お願いできますか」

「なあ。
わざわざ包装とかしてもらわなくていいぞ」

困惑気味に龍志が止めてくるが、ちょっとだけ特別感を出したいのだ。

「お箱ですと有料ですが、袋なら無料でできますが」

「じゃあ、袋で」

私としては箱入れしたいところだが、目の前にいる本人から有料となるとさらに止められそうだからやめておいた。

「ありがとうございましたー」

包んでもらったものを受け取り、店を出る。

「包装とかいらないのに」

「まあ、いいじゃないですか」

まだぶつぶつ言っている彼に苦笑いした。

少し先でまた、龍志が足を止める。

「ここ、寄っていいか」

見上げたお店は宝飾店だった。
龍志は仕事中はもちろん、プライベートでもアクセサリーの類いはしない。
……たぶん。
今まで見たことがないし、今日もしていないし。
なのにここに寄りたいとは、私になにか買おうというのか?
しかしここ、プチプララインとはいえ、特別な日以外でプレゼントとしてもらうには気が引けるお値段で。
いや、今日は〝初めてのデート記念〟になるのか?
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