憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
俺にとって腹違いなど関係なく、頭がよくて優しい兄は俺の自慢だった。

しかし俺の母親も、周囲も違った。
自由奔放で勝ち気な母はなにかと俺と兄を比べ、俺のほうが優秀で跡取りにふさわしいとことあるごとに言っていた。
それだけならまだしも、亡くなった兄の母を馬鹿にしていた。

当然、いまだ兄の母を慕う人々からはよく思われてなく、家の中は常にギスギスしていて息苦しかった。

穏やかな兄とは反対に俺の周りには常に人がいた。
中学時代はサッカー部のキャプテンだったし、高校時代は生徒会長もやった。
でも、それが悪かったんだと思う。

『将来、跡は龍志に譲ろうと思う』
父が周りにそう漏らしだしたのはいつからだったか。
おかげで母は有頂天になり、ますます兄を迫害した。
いや、それだけならまだよかったのだ。
そうですかと俺にすべてを譲り、平穏な生活を選ぶ道が兄には残されていたのだから。

しかし兄を押す人々がそれを許さなかった。

長男のあなたが跡を継ぐのが当然、弟でしかもあんな女の息子が継ぐなんてありえない。
あなたがしっかりしないからお父上があんな世迷い言を言い、あの女が調子に乗るのです。

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