憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
第十八章 憧れの上司を取り戻します
龍志が実家へ戻ったその週末。
私は兄と一緒に笹西弁護士の元を訪れていた。

「すみません、お休みの日に」

「いいよ、いいよ。
別にかまわないよ。
仕事だってあるんだし」

軽い調子で笹西弁護士が私たちを事務所に迎え入れる。
龍志のことで話があると連絡すると、彼は想定済みだったのか快く応じてくれた。

「お兄さんとははじめましてですよね。
宇佐神龍志の顧問弁護士をしている笹西といいます」

彼は丁寧に兄へ、名刺を差し出した。

「へぇ。
顧問弁護士」

兄は物珍しそうに受け取った名刺を裏に表にして見ている。

「まあ、古くからの腐れ縁で面倒見てやってるっていうのが、正確なところですが」

ははっとおかしそうに笹西さんは笑った。

「それで。
龍志のことについて詳しく知りたい、だっけ?」

「はい」

聞かれて、頷く。
龍志からは家の事情などだいたい聞いているが、あれがすべてではないと思っていた。
きっと、話したくなくて隠していることもあるはずだ。
隠しているなら無理に知るべきじゃないのはわかっているが、それが今後の障害になる可能性もあるので知っておきたかった。

< 525 / 575 >

この作品をシェア

pagetop