憧れの上司は実は猫かぶり!?~ウブな部下は俺様御曹司に溺愛される~
それくらい、面識がないのだ。
「市崎さんはあなたが、上司に怒鳴られていたところ慰めてくれて、それからの仲だと言っていますが」
「はぁ……?」
いや、知らないし。
そもそも市崎さんとの接点って、前に仕事をした出版社の社員という点しかない。
彼がその雑誌の編集だったというならまだしも、文芸部だったというし。
「まったく心当たりがないですね。
それどころか、名前も今さっき知ったくらいです……」
「そうですか……」
はぁっと警察官の口から疲労の濃いため息が落ちていく。
もしかしてあの男はやはり支離滅裂な主張をして、警察官を困らせているんだろうか。
ありうる。
「その。
市崎さんがずっとうちのポストに入れていた手紙、全部じゃないですが保管してあります」
驚いたように私を見る警察官は、それはやはりラブレターで大事に取っているんじゃないかといった顔だが、首を振って否定した。
「市崎さんにストーカーされていた証拠になるからと、兄から完全に諦めるまでは取っておけと言われて。
あ、兄も私がストーカーされていたの知っています。
頼んだら、証言してくれると思います」
「市崎さんはあなたが、上司に怒鳴られていたところ慰めてくれて、それからの仲だと言っていますが」
「はぁ……?」
いや、知らないし。
そもそも市崎さんとの接点って、前に仕事をした出版社の社員という点しかない。
彼がその雑誌の編集だったというならまだしも、文芸部だったというし。
「まったく心当たりがないですね。
それどころか、名前も今さっき知ったくらいです……」
「そうですか……」
はぁっと警察官の口から疲労の濃いため息が落ちていく。
もしかしてあの男はやはり支離滅裂な主張をして、警察官を困らせているんだろうか。
ありうる。
「その。
市崎さんがずっとうちのポストに入れていた手紙、全部じゃないですが保管してあります」
驚いたように私を見る警察官は、それはやはりラブレターで大事に取っているんじゃないかといった顔だが、首を振って否定した。
「市崎さんにストーカーされていた証拠になるからと、兄から完全に諦めるまでは取っておけと言われて。
あ、兄も私がストーカーされていたの知っています。
頼んだら、証言してくれると思います」