柊くんはダメ男。




「隣ってことは、もしかして24階?」

「ああ。」

「お隣さんかぁ~。」



 どうやら、聖と柊くんと同じマンションのお隣さん同士になったらしい。

 柊くんたちが住むマンションは3LDKと一人で住むにはとても広くて。


 やっぱり彼女とかいるのかもしれない。



「新タくん一人暮らしなんだ!」
「今度遊びに行っちゃおうかな~?」
「遊びに行くうちに彼女になれたりしちゃったりして!」



 柊くんを取り囲んでいた女子たちが一人暮らしと聞いて再びさわぎだした。



「どうかな~。」



 柊くんは、否定することも肯定することもなく期待だけさせるようなそんなことを言っていた。



「昔はこんなにチャラくなかったのになぁ~。」



 私はつい小声でそんなことを言った。



「なに?…チャラくなっててがっかりした?」

「がっかり?なんで?」

「椿ってそういうとこだよな。」

「だからなにが~!」



 こんな会話をしていると1限の教師がやってきて授業が始まった。





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