空に還る。
二
辿る
「帰ってきても大丈夫やけんね?友達の弟預かっとるとか適当に言うけん」
「そがんでよかとね?適当やなかと?」
「どーでもよかとって!自分に害が無ければなんでも」
「そうや…。じゃあ、世話になるけん」
「うん。そうだ、きっちゃん。ちょっと外歩いてみる?」
「外?」
「きっちゃん、この町に住んどったとやろ?残っとる場所もあるやろ。たばこ屋もあるとやけん」
「そうやな。ちょっと出てみっか」
「あー、でもちょっと待って。さすがにそん格好は目立ち過ぎるけん着替えたがよかね。ちょっと来て」
きっちゃんを連れて、二階の自分の部屋に上がった。
クローゼットに仕舞っている、秋冬物の服と一緒に、
もう着れなくなった小学生の頃の服もまだ残っていたはずだ。
着ないんだからさっさと捨てればいいのに、
なんとなく捨てられずにいたんだ。
「あった、あった」
男子が着ていてもおかしくない、無地のTシャツと、カーキグリーンのハーフカーゴパンツ。
きっちゃんが着ている国民服をハーフパンツにしたようなデザインだから
きっちゃんも違和感なく着れそうな物があって良かった。
「似とるね」
「やろ?流行っとるとばい。カーゴパンツ」
「また横文字ば」
「もー。敏感過ぎ」
思った通り、きっちゃんにはカーゴパンツがよく似合った。
私は身長が一六四センチある。
きっちゃんは私よりもまだちょっと小さい。
小学生の頃の服がぴったりだから、一六○センチ無いくらいかな。
「そがんでよかとね?適当やなかと?」
「どーでもよかとって!自分に害が無ければなんでも」
「そうや…。じゃあ、世話になるけん」
「うん。そうだ、きっちゃん。ちょっと外歩いてみる?」
「外?」
「きっちゃん、この町に住んどったとやろ?残っとる場所もあるやろ。たばこ屋もあるとやけん」
「そうやな。ちょっと出てみっか」
「あー、でもちょっと待って。さすがにそん格好は目立ち過ぎるけん着替えたがよかね。ちょっと来て」
きっちゃんを連れて、二階の自分の部屋に上がった。
クローゼットに仕舞っている、秋冬物の服と一緒に、
もう着れなくなった小学生の頃の服もまだ残っていたはずだ。
着ないんだからさっさと捨てればいいのに、
なんとなく捨てられずにいたんだ。
「あった、あった」
男子が着ていてもおかしくない、無地のTシャツと、カーキグリーンのハーフカーゴパンツ。
きっちゃんが着ている国民服をハーフパンツにしたようなデザインだから
きっちゃんも違和感なく着れそうな物があって良かった。
「似とるね」
「やろ?流行っとるとばい。カーゴパンツ」
「また横文字ば」
「もー。敏感過ぎ」
思った通り、きっちゃんにはカーゴパンツがよく似合った。
私は身長が一六四センチある。
きっちゃんは私よりもまだちょっと小さい。
小学生の頃の服がぴったりだから、一六○センチ無いくらいかな。