取引婚をした彼女は執着神主の穢れなき溺愛を知る
「今は海外との心理的な距離が近いから大事だな」
「そう、ネットを使って日本だけじゃなく海外へも発信して参拝客を増やしたいって思ってる」

「そのわりには、この神社はサイトもないよな」
「う……それは、予算が」

「俺がなんとかしよう」
「あなたのお金でやるのは嫌だからね」
 また彼のお金を使わせてしまうのは申し訳ない。

「それが手っ取り早いんだが。なにから始めるか」
「お金のかからないものがいいんだけど」

「となるとネットが一番だな。ショート動画投稿だと動画を作る手間があるから今はやめよう。一言投稿サイトや画像投稿サイトの神社のアカウントはあるか?」
「ないよ。作ろうと思ったこともあったけど、自分のアカウントすら放置だから管理できる自信がなくて。」
 優維は恥ずかしそうに言った。

「じゃあすぐに作ろう」
 千景はスマホを取り出す。
「え、今?」
「駄目か? ……ああ、宮司の許可が必要か。あとで許可をもらうとして、ほかにできることはあるかな」
 優維は目をしばたたいた。

 即断できる彼が素直にすごい。と同時にもやもやしたものが胸に広がる。
「一言投稿サイトでなにをつぶやくの?」
「なんでもいい。神社の御由緒とか。猫神社は珍しいからアピールしたいな」
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