すべての愛を君だけに。

姪以上にはなれない。
最初からわかっていた。


だけどどこかで歩ちゃんはずっと恋人なんか居なくて…なんて考えてた。


でもそんなわけないよね
困ってる顔もこんなにかっこいい。


歩ちゃんもわたしが歩ちゃんを好きなのと同じように、わたしじゃない誰かと恋をして、結婚して、家族を作って。


そんな未来を…どうしてもっとちゃんと想像できなかったんだろう。






「‎でも…、もういいの…っ」






涙を拭いて笑ってみせる。


だけどすぐ涙がまた溢れる。






「歩ちゃんに…わたしが歩ちゃんのこと好きだって、知って欲しかったの…」


「…っ…」


「変なこと言って、ごめんなさい」


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