すべての愛を君だけに。

走って走って、近くの女子トイレに駆け込む。


個室に入って鍵を閉めて口に手を当てて…声が漏れないように我慢してた分、泣いた。


わたしの初恋は…実るはずもなく終わった。


初恋は叶わないって聞いたことあるけどあれは本当だった。


どうにかなりそうなくらい苦しかった。


ほんとは傍に居たかった。






「…っ…」






わたしが姪じゃなかったら
歩ちゃんが叔父じゃなかったら
…なにか、変わってたな。


次に生まれ変わった時は、赤の他人として出会いたい。


それで普通に恋して…歩ちゃんの隣にいるのはわたしであって欲しい。


さよなら


わたしの初恋


歩ちゃん、大好きだよ。


…今だけ、もう少しだけ。
好きでいさせて。


忘れるために、後…少しだけ。


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