すべての愛を君だけに。

好き
その意味を深く考えすぎた。


きっと雨の言う好きは家族として、叔父としての気持ち。






「俺も比嘉のこと好きだよ」






だから素直に気持ちを伝えた。


小さい頃からよく見てきた、素直で屈託のない笑顔は周りの誰もを笑顔にした。


ほんとに、ほんとに大事な姪、だった。






「違うっ…違う、そうじゃなくて…!」


「歩ちゃんが、男の人として好き。…ずっと、好きだったの…!」






兄貴が仕事の関係で海外に行くことになった時、雨だけはこっちに残ると兄貴から電話があった。


高校受験を控えたまだ中3の女の子が1人でなんて大丈夫なのか、すごく心配になった記憶がある。


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