すべての愛を君だけに。

はあ…と大きなため息を着くなーちゃんに申し訳なくなる。


授業ちゃんと聞いてノートにも書いてるはずなのになんにも分からない…。


自分のバカさ加減に泣きたくなる。






─────…ガラッ

「お、勉強してんのか」






教室前の扉が開いて入ってきたのは。






「歩ちゃん!」






勢いよく立ち上がったせいで椅子が倒れそうになるのを、ギリギリのところで掴んだ。


ゆっくりと椅子を戻して座り、近づいてきた歩ちゃんに視線を送る。


口角を上げ机に広げられた教科書やノートを見る歩ちゃん。


まさか放課後会えるなんて…。


嬉しくてわたしも口角が上がってしまう。


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