すべての愛を君だけに。
雨からの気持ちを伝えられ知った想いに囚われて、彼女を目で追いかけるようになったのは俺の方。
この気持ちがなんなのか、わからない。
彼女はもう、なんとも思ってないのだろうか。
俺に気持ちを伝えて、何も無かったかのように振舞っている。
「歩先生?ぼーっとしてますよー!」
「うん?そんなことないぞー、ほらお前らもちゃんと準備しろよー!今日も居残りか?」
「無理無理!俺今日バイトだし!」
「じゃあちゃんと働けよー、間に合わないぞ」
今は文化祭の準備期間中。
教室だけでなく廊下までも、ダンボールや飾り付けに使う道具で溢れ返っていた。
うちのクラスでは食べ物を作って販売することになっている。