すべての愛を君だけに。
でも困らせたい。
わがまま言いたい。
諦めるって決めたのに。
まだ好きなのは、諦めきれないのは。
全部、歩ちゃんのせい。
「ん、どこにも行かない」
繋いだ手を握り返してくれる。
さっきより温かい気がする。
しばらく寝れてなかったから急に瞼が重くなる。
「隣に居るから、休め」
横になると肩まで布団をかけてくれる。
寝るのもったいない…寝たくないな。
寝たら全部、夢になってしまいそう。
でも睡魔には勝てそうにない。
「⎯⎯⎯⎯⎯…だ」
え…?
今、なんか言った…?
聞きたかったけど、頭を撫でられる感じがしてそれが心地よくてわたしは完全に意識を手放した。