すべての愛を君だけに。
「ああー!終わったー!」
「お疲れ様」
そう言って微笑む慶くんにわたしも微笑み返す。
なーちゃんと慶くんが居なかったらわたしの成績はどうなってた事やら。
ほんとに2人には感謝しかない!
「クリスマス、雪降るかなー」
「どうだろうな」
「そう言えば、なーちゃんと冬休み、一緒に遊ぶ約束してるんだー。慶くんも一緒にどう?」
「………」
「…慶くん?」
目の前でわたしを見つめたまま動かず、返事もない慶くんに呼びかける。
ぐっと唇を噛み締めたと思ったら。
「雨…好きだ」
2人きりの教室ではっきりと慶くんの声で聞こえた。