すべての愛を君だけに。
歩ちゃんに見られてたなんて知らなかったし!
「ちゃんと、断ろうと思ってるもん…」
「ほんとにー?俺より天ヶ瀬の方がいいんじゃない?」
「わたしは歩ちゃんがいいのっ」
そう言うと歩ちゃんが照れたように顔をまた赤くする。
可愛いところもあるなんて知らなかった。
新発見。
「ね、歩ちゃん」
「なに?」
「…もう1回、ぎゅってして」
これが夢じゃないって。
嘘じゃないって実感が欲しい。
誰よりも近くに居たい。
誰よりもあなたに近くにいて欲しい。
普通の恋じゃないからこそ、すぐ壊れてしまいそうだからこそ。
今このときを大切にしたい。