すべての愛を君だけに。

歩ちゃんに見られてたなんて知らなかったし!






「ちゃんと、断ろうと思ってるもん…」


「ほんとにー?俺より天ヶ瀬の方がいいんじゃない?」


「わたしは歩ちゃんがいいのっ」






そう言うと歩ちゃんが照れたように顔をまた赤くする。


可愛いところもあるなんて知らなかった。


新発見。






「ね、歩ちゃん」


「なに?」


「…もう1回、ぎゅってして」






これが夢じゃないって。
嘘じゃないって実感が欲しい。


誰よりも近くに居たい。


誰よりもあなたに近くにいて欲しい。


普通の恋じゃないからこそ、すぐ壊れてしまいそうだからこそ。


今このときを大切にしたい。


< 210 / 393 >

この作品をシェア

pagetop