すべての愛を君だけに。
「何回でもしてやるよ」
ぎゅっと抱き締められる。
わたしも歩ちゃんの背中に手を回す。
わー…服の上からでもわかる筋肉がすごい…。
呼吸をすれば煙草の匂いと一緒に歩ちゃんの匂いが肺いっぱいに入ってくる。
今のうちにいっぱい吸っとこ…。
あ、筋肉もいっぱい触っとこ。
「比嘉さん、吸いすぎ」
「…今だけ」
「触りすぎ」
「今だけ!」
「今だけじゃなくて、また今度もある」
また今度。
ちゃんとまた今度が来ますように。
ずっとこうして歩ちゃんの隣にいれますように。
もう何も要らないし、何も望まないから。
「歩ちゃん、大好きっ」
歩ちゃんの隣にいるのはずっとわたしがいい。