すべての愛を君だけに。
「それまだ飲んでるんだな」
「え?」
「小さい頃から飲んでたろ」
…そうなんだ。
いつの間にか好きになってたこの飲み物、小さい頃から好きなんだわたし。
全然知らなかった。
「じゃ、俺は行くな」
「歩ちゃん!」
「ん?」
「…勉強、また教えてね」
「いつでもいいぞー、湯川ごちそうさま」
遠くなる背中
……夢みたいな時間だった…。
どこか緊張していたのか肩の力が抜ける。
「どーだった?望月先生とふたりきりの時間」
「戻ってくるの遅いよー…」
また好きの更新。
なんて罪な男なの!!
「今日はもう帰りたい…」
「じゃあまた明日勉強しよ」
「もう勉強はいいよー…」
机の上を片付けながら、歩ちゃんを思い出していた。
いつまでもずっと…熱を持ったままの顔。
早く…元に戻れわたし。