すべての愛を君だけに。

「雨どうー?解けたー?」






なーちゃんは手に3本ペットボトルを持って教室に戻ってきた。


近づくなりノートを覗き込む。






「嘘、これ雨が解いたの?」


「まあね!」


「俺の努力の賜物だろ」


「わたしが頑張ったから!」


「望月先生どうぞ、雨の面倒を見てくれたお礼です」




なーちゃんがコーヒーのペットボトルを歩ちゃんに差し出す。


嬉しそうに笑って「ありがとう」と言って受け取り、すぐに1口飲んだ。






「雨はこれね」


「いいの?ありがとうー!」






わたしにはパックに入った乳酸菌飲料を買ってきてくれたなーちゃん。


ストローを刺して勢いよく飲む。
これが一番好き!


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