すべての愛を君だけに。

こんな小さな体のどこにそんなことを思わせるパワーがあるのやら。






「はい」


「…ありが、とう…」






雨から少し距離を取り皿を差し出すと、受け取った雨は俺を見ることなくキッチンの方へ行く。


ソファーへ座り直して少ししたら「出来たよー」と雨の声がして、ダイニングテーブルの方へ向かう。


テーブルの上には色とりどりの皿の上にたくさんの料理が用意されていた。


リクエストしたハンバーグの他に、ご飯やコーンスープ、ポテトサラダにデザートのイチゴが綺麗に盛り付けられていて、驚いた。


スーツのジャケットを隣の椅子の背もたれにかけ、雨と向かい合うようにして座る。


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