すべての愛を君だけに。
「知り合い?」
「うん、中学の同級生。雨こそ、知り合いだったんだ」
「あー、いや今初めて会った。俺がぶつかって」
そう言いながらまだわたしの腕を掴んでいたことを思い出したのか、パッと手を離す。
そんなわたし達をじーっと見ているなーちゃん。
「これ、天ヶ瀬慶。中学の同級生でバスケ部のキャプテン」
「これって言うな」
「で、この子が比嘉雨。わたしの親友」
「親友…!」
なーちゃんの親友って言葉に心がルンルンする。
高校で出会って優しくてなんでも出来るなーちゃんに、親友だなんて言われるなんて。
「さっきはほんとごめん」
「え、ううん!大丈夫だよ!」
「………ふーん…」