すべての愛を君だけに。

「写真なんて撮らなくても本物いるじゃん」


「いつでも見るようなの」


「そんなに好き?俺のこと」


「好き」






何を当たり前のことを。
歩ちゃんへの気持ちなら誰にも負けない自信しかない!


歩ちゃんが急に俯く。






「どうかした?」


「……別になんでもない」






それだけ言って一向に顔をあげようとしないから、スマホをポケットになおして両手で歩ちゃんの頬を包んで顔を上げる。


…顔、熱い、赤い。


歩ちゃんの顔は視線だけそっぽを向けている。


もしかして照れてる?
わたしが好きって言ったから照れてるの?






「照れてる!可愛い!!」


「…うるさい」


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