すべての愛を君だけに。
へっ!?なんで!?
…さっき、お母さんの大きな声にびっくりして送信ボタン押しちゃったのかな…!
最悪すぎる!
早く消そうとあたふたしているうちに既読が付く。
え!早くない!?既読つくの早いよっ。
消そうにも見られたならもう遅い…。
もー…どうしよう!
─────……♫~♫~
ぱっと切り替わる画面には歩ちゃんと表示されていて、着信音が部屋に響く。
え!?電話!?なんで電話!?
とにかく出よう…っ。
「雨?もう出るわよー?」
「ちょっと友達から電話!!」
2階に駆け上がるわたしの背中にお母さんが言うから、とっさに友達からだって嘘ついてしまった。