すべての愛を君だけに。

30分ほどタクシーに揺られ目的地に着く。


お店の前ではスマホを片手にタバコを吸っている歩ちゃんが待っていた。






「歩、久しぶりだな」


「兄貴こそ、元気そうでよかった」






煙草を消しながらお父さんに笑顔で挨拶する歩ちゃんをお母さんと少し離れたところから見ていた。


久しぶりに会えて、2人とも嬉しそう…。


そんな様子を見て何だかこっちまで嬉しくなる。


お父さんとの挨拶が終わったのか歩ちゃんがこっちを見た。


近づいてお母さんの前に立つ。






「お久しぶりですお義姉さん、お元気ですか?」


「とっても!歩くんも元気そうね」






そう言って笑い合った後、わたしへと視線を向ける。


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