すべての愛を君だけに。
久しぶりに目が合う。
たったそれだけなのに心臓がうるさい。
「比嘉、ちゃんと小テストの勉強してるか?」
「え……忘れてたっ」
「雨ー、あなた大丈夫なの?」
何言われるか…ドキドキだったけど、なんだ。
学校のテストのことか…。
せっかく、頑張って可愛くしてきたのに。
ネックレスだって…。
お母さん達の前だし仕方ないんだけどね。
「連れの子、少し遅れるらしくて先に入ってって」
「そうか、ほんとに歩の彼女じゃないのかー?」
「違うよ」
微笑んでそう言う歩ちゃんの横を通って、お父さんとお母さんがお店に入る。