すべての愛を君だけに。

完全個室のこのお店は個室もすごく広くてわたしが見ても高級店だって分かった。


テーブルにお父さんとお母さんとわたしが横並びで座り、歩ちゃんは向かい側の席に座った。






「ここコース料理らしいわよ」


「わたしマナーとか分からなくても平気かな?」


「お父さんの真似すれば大丈夫だ!よく見て真似するんだぞっ」


「兄貴ほんとに大丈夫なのか?」






コース料理かー…楽しみだなー。


少し身が引き締まる思いがして、椅子にしっかり座り直して背筋を伸ばす。


テーブルの上には何本ものナイフやフォーク、スプーンが置かれている。


何をどの順番で使うとかも分からない…。


勉強してくればよかったかな…。


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