すべての愛を君だけに。
じゃあわたしから連絡しないと…っ。
…コンコンッ。
「雨?…ちょっと下に来なさい」
ノックされたかと思ったら部屋のドアの外からお母さんの声がした。
少し疲れているような…いつもの元気なお母さんの声ではなかった。
歩ちゃんに電話したいのは山々だけどわたしはリビングへと降りていくことを選んだ。
顔も服も髪のも昨日のままでリビングへと入るとお父さんがダイニングテーブルに座っていた。
お母さんはキッチンでコーヒーを入れているところだった。
「座りなさい」
わたしの方を見ないで言うお父さんと向き合うようにして座る。