すべての愛を君だけに。
お父さんが…私のスマホを取上げていた。
「返して…!!」
「雨、目を覚ませ」
「嫌っ、歩ちゃん…!歩ちゃんと話さなきゃっ」
「雨っ!!」
わたしの傍まで来て両肩を掴み揺さぶってきたお父さんの頬に涙が流れているのを見て…はっとした。
泣いてる…。
お父さんが泣いてるところも1度も見た事ない。
わがままなのかな…あゆみちゃんと一緒にいたいって思うのは。
「頼むから…っ、言うこと聞いてくれ…」
ああ…。
なんでわたしは歩ちゃんの姪なんだろう。
なんでわたしは…歩ちゃんを好きになったんだろう。