すべての愛を君だけに。

最初は…好きになるはずなんてないと思っていた。


いつからか目で追うようになって、目が離せなくなって、嫉妬して焦って。


俺の方が雨より好きになっていた。


こんな日がいつかは来ると覚悟していた。
だけどこんなに早く来るとは思っていたかった。


もっと傍に居たい。
もっと触れたい。


会いたい。






「…雨…っ」






最後に見た彼女は今にも泣きそうな顔で。


せめて笑っていて欲しかった。


もう2度と会えない。


そう思う度に胸がもがきたくなるほど苦しくなる。


会いたい、会いたい、会いたい。


もう伝えることも、聞くこともできなくなってしまった。


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