すべての愛を君だけに。
このくらいなら…許されるよね?
いつか歩ちゃん以上に好きな人が現れた時、この気持ちも忘れて、自分の中で笑い話になる。
その日が来るのを…待ってる。
「早く教室行け」
「一緒に行こ!」
「行きません、早く行かないと放課後居残り掃除させるぞ」
「え!歩ちゃんと!?残る残る!!」
わたしの言葉にため息をつき、「いいから行け」と背中を押された。
仕方ない…これ以上ここに居たら本格的に怒られそうだし。
「またあとでね!」
手を振ると、嫌々ながらも手を振ってくれる歩ちゃんにきゅんとする。
背中に触れられたところが熱い。
触られた…嬉しくなるわたしがいる。
それだけで胸がいっぱいになる。
にやにやしてしまうのを堪えながら教室へと向かった。