すべての愛を君だけに。
「…め!……雨!!」
誰かがわたしを呼ぶ声で目が覚める。
知らない天井にふかふかしたものが体全体を包んでいた。
「雨っ!」
「…なーちゃん」
ぎゅーっとわたしに抱きつくなーちゃん。
…ここは、保健室?
わたし、何があったんだっけ。
「雨、よそ見しないのって言ったのに!相手がぶつかっちゃって雨床で頭打って…!」
「…ごめん、ぼーとしてて…」
「心配した…!」
目に涙を浮かべてまた強く抱き締めるなーちゃんに、悪いことしちゃったって深く反省した。
そっか、わたし
歩ちゃんの方見てたから…。
「望月先生もすっごい心配してたよ」
「歩ちゃんが?」