すべての愛を君だけに。
「湯川、もう少しで試合始まるぞ」
「じゃあわたしは戻りますね」
「だ、だめ!!!」
立ち上がろうとするなーちゃんの手を握る。
絶対だめ…
今、歩ちゃんと2人になりたくない…!
「望月先生いるから大丈夫でしょ、試合早く終わらせて戻ってくるから」
そう言って優しくわたしの手を握り返して手を離し、保健室を出ていった。
シーンと静まり返る。
…気まづい…。
とても気まづい。
歩ちゃんの顔見れないし…。
なんで、今来るかな…。
「どこも、痛いところないか?」
「…ない!」
「ちゃんと飯食ってんの?」
「食べてるってば…!」
「にしても軽すぎ」