BaD
ランドセルの中に明日の時間割に必要ないものだけをしまい、残りは机に戻して帰る支度をした。

後はいつも通り通学路にしたがって帰るだけ。

そしていつも通り結局寄り道をして、彼女と雑談しながらの帰宅。

もちろん今日も寄り道の行き先である秘密基地によってから、だと思っていた。

秘密基地とカッコ良く呼んでいるが、田んぼにかけられた小さな橋の下にダンボールをいくつか敷いて、どこからともなく持ってきた欠けた茶碗がおかれ、シケッたお菓子を取られないよう隠されている、そんな所だ。

しかし彼女が向かったのはその秘密基地への方向ではなく、僕の家の方であった。

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