氷の花のように

一筋の光

 
中学(ちゅうがく)年生(ねんせい)夏休(なつやす)みが()わった初日(しょにち)(わたし)のクラスでは席替(せきが)えが(おこな)われた。担任(たんにん)先生(せんせい)黒板(こくばん)(あたら)しい(せき)(かみ)()()した。ドクンドクン...心臓(しんぞう)()()がっている。(ふる)える()(にぎ)りしめ、勇気(ゆうき)()(しぼ)って()(まえ)(かみ)()た。

 
 
 (わたし)のクラスはつまらない。ずっとそう(おも)っていたがどうやらそうでもないらしい。
 中学(ちゅうがく)年生(ねんせい)(はる)、クラス()えの結果(けっか)(とく)仲良(なかよ)しな()もいないクラスにあたってしまった。
「はぁ...。」
(おも)わずため(いき)()てしまう。そのため(いき)()いた(はな)がやってきた。
「どうしたの?そんな溜息(ためいき)ついて。(つか)れてる?大丈夫(だいじょうぶ)?」
(はな)(わたし)唯一(ゆいいつ)友達(ともだち)だ。無視(むし)するわけにもいかず、
「ちょっとこのクラスつまんなくてね〜」
と本音がポロリ。すると華は、とてもニコニコしながら

「じゃあ、『彼氏(かれし)』作っちゃえば?」

その言葉(ことば)で、(わたし)(こころ)には一筋(ひとすじ)(ひかり)()()んだ。

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