わけありくんを護ります

「って何考えてんだか……せっかく1人なんだから、何かしないと」

そう思って起き上がってみたものの、いざ何かしようと思っても、これといって浮かばない。
服の整理をするほど数ないし、課題は学校で終わらせた。
掃除……は、面倒だからやだな。

「……はぁ。これじゃ比江島くんと話してたほうが楽し……ううん!マシって言おうとしたの」

1人咳ばらいをして、言い直す。
けど、当然誰も聞いてない。

もういっそ買い物に行く?
でも何かあった時に対応が遅れるのはなぁ……
こういう時に、ちゃんと友達がいれば楽しく過ごせるんだろうけど、あいにく今はいない。

「あーもう……」

またベッドに逆戻り。


待ってるわけじゃないけど、
早く帰ってくればいいのに──
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