裏社会の私と表社会の貴方との境界線
はっ!


ダメよ華恋!


任務に集中しないと!!


私は、思わずツキに見惚れてしまった。


顔が中性的なこともあって、今まであまり“男の子”という意識をしていなかったから…。


なんだか変な感じ。


「そ、それじゃあ行きましょうか」


「…そうだね」


お互いに見せ合って、寮の部屋の鍵を持っていることを確認する。


それぞれ確認ができたので、私はお気に入りのバラ柄のポーチにしまう。


「学校構造はさっき暗記してきた」


「ふふっ。やっぱりツキは記憶力がすごいわね。まあ、今回もツキに任せるわ!一応私も地図は持ってきたけれど…」


すると、ツキは首を横に振って呆れたようにため息をついた。


「はあ…。僕への信頼どうなってんの?まあいいけどさ」


マフィアを簡単に信じちゃいけない。


たとえそれが家族でも。


裏社会で信じていいのは自分だけと、昔からお父様に教わってきた。


「いいのよ、ツキは特別!」


ツキが目を見開いて驚きを隠せていない。


それから顔をふいっと逸らして。


「あっそ…」


またツキの顔が赤く見えたのは、多分気のせいだ。
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