ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜
華恋ちゃんは自分を大切にしない時がある。


だから、もっと自分を大切にしてほしいのに。


「価値があるか、なら私達が決めることでしょ?話してよ」


彩鈴ちゃんが華恋ちゃんとグッと距離を詰める。


それに少し動揺した後、何かを決めたようにゆっくりとうなずいた。


「分かったわ。じゃあ、聞いてほしい」


5限目開始のチャイムがなっても、私達は気にせず話を始めた。


「真白は私にとって今も昔も、とても大切な人なの。私はもともとマフィアの家系で、彼は探偵の家系だったの。当然のように両家が毛嫌いして近づくことはなかったんだけど、ある任務をきっかけに真白と出会ったの」


「ま、マフィア…?探偵…?」


待って待って、最初から理解不能だってば。


「あっ、ごめんなさい。夢乃には最初から説明した方がいいかしら」


「ごめんなさい…」


少し申し訳なく思った。


私がしょぼんとしていると、華恋ちゃんがくすくすと笑った。
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