ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜
もう、さすがにわかってきてしまった。
またなにかを見せられる。
華恋ちゃんは一体なにを見せたいんだろう?
それよりもこんなにたくさん辛い記憶を持っているのに、今まで平然と振る舞えていたことがすごい。
次の景色が見えてきた。
日が沈みかけそうな空の下、華恋ちゃんは座り、記憶の中の倒れている真白くんの頭を抱く。
その光景に、真白くんが激しく反応した。
「ダメだ…!待ってくれ、もう…やめてくれ」
真白くんはそう言ってしゃがみこんだ。
私は真白くんに駆け寄った。
「だ、大丈夫…?どうしたの?」
「…俺はこの先を知ってる。また、あれを見なくちゃいけないなんて、無理だ…」
こんなに弱々しい真白くんは初めて見た。
そんな真白くんはよそに、目の前のふたりは話し出す。
『どうして私を庇ったのよ!貴方が死んだら、私は…生きていけない…』
そう言って華恋ちゃんは涙を流した。
さっきは気がつかなかったけど、『真白くん』の頭から血が出ている。
華恋ちゃんを庇って傷を負った…のかな。
そして、真白くんが華恋ちゃんの涙をぬぐった。
『華恋…ごめん。でも俺、華恋に死んでほしくないよ…』
『バカッ!!』
華恋ちゃんは声を荒げた後、なにかを決意したように言った。
『女神カレン、私に力を貸して。どうか、斗亜を助けて…!治癒(ヒール)』
華恋ちゃんの体から光が生まれ、真白くんの傷が治っていく。
これが、女神の力。
その神々しい力に、思わず見入ってしまった。
真白くんの傷が完全に消えて、ホッとしたのもつかの間。
パタリと華恋ちゃんが倒れてしまった。
慌てて駆け寄りそうになった時、『真白くん』がゆっくりと状態を起こしハッとした様子で華恋ちゃんに触れた。
『華恋っ…!!誰かにやられたのか…!?』
『いいえ、違うわ。ゴホッ…』
コポコポと口から血があふれてきた。
私はその光景に、思わず手を口にそえた。
『斗亜、聞いて…?私には黄泉神レイの魂が入っているの。だから、成人までは生きられない呪いがかかってる…。私はいずれもう、死んでしまう。だから、寿命なんてほんの数ヶ月、ほんの少しの魔力にしか変えられないわ…』
『嘘だろ…?待ってくれ…!華恋、もしかして…』
『魔力を使い果たしてしまったの。だから、私は未来から力を借りた』
「っ…!?」
私はその言葉に息を飲んだ。
もしかしてこれって、天音さんの言ってた過去のこと?
華恋ちゃんが真白くんの前で消えてしまったって。
『ダメだ!!いなくなるな!そうだ、俺の能力で…』
そう言いかけたとき、華恋ちゃん『真白くん』の腕をつかんで止めた。
それから首を横に振る。
『無理よ。これをどうにかできるのは黄泉様以外にはいない。だから“呪い”なのよ。最後に聞いて。ゴホッ、ゴホッ…!ずっと言えなかったことがあるの。私はもう消えてしまうから、この思いは告げられないって思ってた。でも、でもね…。少しだけ欲張ってもいいかしら。私ずっと…』
華恋ちゃんは微笑みを浮かべた。
優しくて、今にも消えてしまいそうなほど儚い。
『貴方を愛していたのよ。私がもっと長く生きられたなら、貴方と共に生きていけたかしら…。私の最初で最後の初恋の人、愛してるわ。いつまでも』
華恋ちゃんはついに力果てた。
その目から涙が溢れているのに、光は宿っていない。
私は絶句した。
そして、目の前が暗転して元の暗闇に戻ってきた。
どれも後味のあるものばかりだ。
彩鈴ちゃんはここが華恋ちゃんの心の中と言っていたけど、本当に華恋ちゃんはこんな経験をしてきたの…?
「華恋は…俺の前で消えた。俺を助けるために全ての力を使って」
そう言った真白くんの声は、暗闇に消えていった。
それから、真白くんはすくっと立ち上がって言った。
「こんなことがあるかよ…!!俺たちの命を弄んで!!なにが“呪い”だ!!俺は今度こそ華恋を救ってみせる。そうじゃなきゃ、俺がここに来た意味はないんだ」
真白くんは今までにないくらい表情を苦しそうに歪めた。
そんなに苦しい思いを背負っていたんだ。
私には到底わからないことだと思った。
またなにかを見せられる。
華恋ちゃんは一体なにを見せたいんだろう?
それよりもこんなにたくさん辛い記憶を持っているのに、今まで平然と振る舞えていたことがすごい。
次の景色が見えてきた。
日が沈みかけそうな空の下、華恋ちゃんは座り、記憶の中の倒れている真白くんの頭を抱く。
その光景に、真白くんが激しく反応した。
「ダメだ…!待ってくれ、もう…やめてくれ」
真白くんはそう言ってしゃがみこんだ。
私は真白くんに駆け寄った。
「だ、大丈夫…?どうしたの?」
「…俺はこの先を知ってる。また、あれを見なくちゃいけないなんて、無理だ…」
こんなに弱々しい真白くんは初めて見た。
そんな真白くんはよそに、目の前のふたりは話し出す。
『どうして私を庇ったのよ!貴方が死んだら、私は…生きていけない…』
そう言って華恋ちゃんは涙を流した。
さっきは気がつかなかったけど、『真白くん』の頭から血が出ている。
華恋ちゃんを庇って傷を負った…のかな。
そして、真白くんが華恋ちゃんの涙をぬぐった。
『華恋…ごめん。でも俺、華恋に死んでほしくないよ…』
『バカッ!!』
華恋ちゃんは声を荒げた後、なにかを決意したように言った。
『女神カレン、私に力を貸して。どうか、斗亜を助けて…!治癒(ヒール)』
華恋ちゃんの体から光が生まれ、真白くんの傷が治っていく。
これが、女神の力。
その神々しい力に、思わず見入ってしまった。
真白くんの傷が完全に消えて、ホッとしたのもつかの間。
パタリと華恋ちゃんが倒れてしまった。
慌てて駆け寄りそうになった時、『真白くん』がゆっくりと状態を起こしハッとした様子で華恋ちゃんに触れた。
『華恋っ…!!誰かにやられたのか…!?』
『いいえ、違うわ。ゴホッ…』
コポコポと口から血があふれてきた。
私はその光景に、思わず手を口にそえた。
『斗亜、聞いて…?私には黄泉神レイの魂が入っているの。だから、成人までは生きられない呪いがかかってる…。私はいずれもう、死んでしまう。だから、寿命なんてほんの数ヶ月、ほんの少しの魔力にしか変えられないわ…』
『嘘だろ…?待ってくれ…!華恋、もしかして…』
『魔力を使い果たしてしまったの。だから、私は未来から力を借りた』
「っ…!?」
私はその言葉に息を飲んだ。
もしかしてこれって、天音さんの言ってた過去のこと?
華恋ちゃんが真白くんの前で消えてしまったって。
『ダメだ!!いなくなるな!そうだ、俺の能力で…』
そう言いかけたとき、華恋ちゃん『真白くん』の腕をつかんで止めた。
それから首を横に振る。
『無理よ。これをどうにかできるのは黄泉様以外にはいない。だから“呪い”なのよ。最後に聞いて。ゴホッ、ゴホッ…!ずっと言えなかったことがあるの。私はもう消えてしまうから、この思いは告げられないって思ってた。でも、でもね…。少しだけ欲張ってもいいかしら。私ずっと…』
華恋ちゃんは微笑みを浮かべた。
優しくて、今にも消えてしまいそうなほど儚い。
『貴方を愛していたのよ。私がもっと長く生きられたなら、貴方と共に生きていけたかしら…。私の最初で最後の初恋の人、愛してるわ。いつまでも』
華恋ちゃんはついに力果てた。
その目から涙が溢れているのに、光は宿っていない。
私は絶句した。
そして、目の前が暗転して元の暗闇に戻ってきた。
どれも後味のあるものばかりだ。
彩鈴ちゃんはここが華恋ちゃんの心の中と言っていたけど、本当に華恋ちゃんはこんな経験をしてきたの…?
「華恋は…俺の前で消えた。俺を助けるために全ての力を使って」
そう言った真白くんの声は、暗闇に消えていった。
それから、真白くんはすくっと立ち上がって言った。
「こんなことがあるかよ…!!俺たちの命を弄んで!!なにが“呪い”だ!!俺は今度こそ華恋を救ってみせる。そうじゃなきゃ、俺がここに来た意味はないんだ」
真白くんは今までにないくらい表情を苦しそうに歪めた。
そんなに苦しい思いを背負っていたんだ。
私には到底わからないことだと思った。