ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜
黄泉神との契約とは
真白くんは突然立ち上がった。
「行こう、恋星。双羽が言った通り、華恋の心を探しに」
「…うん」
私は頷くことしかできなかった。
私も立ち上がり、スカートをはたく。
その時、奥にポツンと人が立っていることに気がついた。
輝く金髪の少女、無表情でそこに立ち、肩に炎をまとう鳥がとまっていた。
真白くんはその少女に気がついていないのか、逆の方向へと進もうとしている。
私が少女をじっと見ていると、ゆっくりと口を開いた。
『こっちよ』
頭にそんな声が響き、少女はクルリと方向を変えて歩いていく。
その様子を見て、私は思わず追いかけた。
「待って…!!」
ついていかなきゃいけない気がする。
そんな不思議な少女だ。
真白くんも私の声で気がついたのか、追いかけてきてくれた。
ふたりで闇の中をまっすぐに進んでいく。
彼女の背中を追って。
次の瞬間、景色が夜空に変わった。
すると、はたと少女は足を止めて一礼をしてみせた。
「お初にお目にかかります。王冠の恋星夢乃様、並びに生贄一家の長男真聖乃亜様。私はレイ、如月怜にございます」
相変わらず無表情のままで、私たちを見つめてくる。
いったいこの子が誰なのか。
わからなかった。
「レイ…?もしかして、黄泉神の…」
だけど真白くんは知っているようで、そんな声をもらした。
すると、炎の鳥不死鳥が如月さんの周りを飛び始めた。
次の瞬間如月さんの服装が変わった。
赤と黒のマントをまとった姿で、威厳を感じる。
それから、再び口を開いた。
「私は魔界の第一王女です。……といっても、通じないでしょうね」
そう言ってため息をついた。
「はい、私は黄泉神ナンバー9のレイでございます。そう、私がこの世界を作った元凶でございます」
「こ、この世界を作った…元凶?」
私にはなにを言っているんだかわからなかった。
そもそも、黄泉神ってなに?
その心の中で言った問いに答えるように、如月さんが言った。
「この世界はいわば、華恋様の心の中。この暗闇の世界を作らせた原因は、私にあるのでしょう。私が女神カレン様と契約を結んだせい…」
「契約?」
「はい、左様でございます。実は、カレン様の力はそれほど大きなものではないのです。ですから、この世界で仕事をもらうことができなかった。いずれ女神の座を下されると判断し、私が力を分け与えたのです。しかし、私は黄泉神。その対価をいただかなければなりません。それは、彼女の心をもらうこと」
真白くんは理解しているみたいだけど、私には難しい。
要約すると、如月さんと華恋ちゃんが契約を結んだせいで心を取られて、こんなふうに苦しんでるってこと?
だとすると、如月さんは悪い人なのかもしれない。
そして、真白くんが聞く。
「心をもらうって…具体的にはどういうことなんだ?」
「説明…できません。体験した方が早いかと」
それ以上はなにも言わず、如月さんは再び歩き出した。
私と真白くんは顔を見合わせた。
やっぱり、如月さんはよくわからない。
でも、遠ざかっていく彼女の姿を見失ってはいけないような気がして、私たちは再び彼女の後を追った。
その数分後、突然如月さんが立ち止まった。
「開け、黄泉の門よ。我が不死鳥の力によって解き放て」
不死鳥が高く鳴くと、突然目の前がバリンッ!と音を立てて割れた。
破片が眼下に迫り、絶対に避けられないと思った。
顔を守るよりも早く破片が迫り、思い切り刺さったはず…だった。
しかし破片は私をすり抜け、目の前にはただの夜空じゃない夕日が沈む前の夜空があった。
数メートル先に鳥籠があった。
銀色の縁の鳥籠の中、紫色の髪の少女が囚われていた。
「行こう、恋星。双羽が言った通り、華恋の心を探しに」
「…うん」
私は頷くことしかできなかった。
私も立ち上がり、スカートをはたく。
その時、奥にポツンと人が立っていることに気がついた。
輝く金髪の少女、無表情でそこに立ち、肩に炎をまとう鳥がとまっていた。
真白くんはその少女に気がついていないのか、逆の方向へと進もうとしている。
私が少女をじっと見ていると、ゆっくりと口を開いた。
『こっちよ』
頭にそんな声が響き、少女はクルリと方向を変えて歩いていく。
その様子を見て、私は思わず追いかけた。
「待って…!!」
ついていかなきゃいけない気がする。
そんな不思議な少女だ。
真白くんも私の声で気がついたのか、追いかけてきてくれた。
ふたりで闇の中をまっすぐに進んでいく。
彼女の背中を追って。
次の瞬間、景色が夜空に変わった。
すると、はたと少女は足を止めて一礼をしてみせた。
「お初にお目にかかります。王冠の恋星夢乃様、並びに生贄一家の長男真聖乃亜様。私はレイ、如月怜にございます」
相変わらず無表情のままで、私たちを見つめてくる。
いったいこの子が誰なのか。
わからなかった。
「レイ…?もしかして、黄泉神の…」
だけど真白くんは知っているようで、そんな声をもらした。
すると、炎の鳥不死鳥が如月さんの周りを飛び始めた。
次の瞬間如月さんの服装が変わった。
赤と黒のマントをまとった姿で、威厳を感じる。
それから、再び口を開いた。
「私は魔界の第一王女です。……といっても、通じないでしょうね」
そう言ってため息をついた。
「はい、私は黄泉神ナンバー9のレイでございます。そう、私がこの世界を作った元凶でございます」
「こ、この世界を作った…元凶?」
私にはなにを言っているんだかわからなかった。
そもそも、黄泉神ってなに?
その心の中で言った問いに答えるように、如月さんが言った。
「この世界はいわば、華恋様の心の中。この暗闇の世界を作らせた原因は、私にあるのでしょう。私が女神カレン様と契約を結んだせい…」
「契約?」
「はい、左様でございます。実は、カレン様の力はそれほど大きなものではないのです。ですから、この世界で仕事をもらうことができなかった。いずれ女神の座を下されると判断し、私が力を分け与えたのです。しかし、私は黄泉神。その対価をいただかなければなりません。それは、彼女の心をもらうこと」
真白くんは理解しているみたいだけど、私には難しい。
要約すると、如月さんと華恋ちゃんが契約を結んだせいで心を取られて、こんなふうに苦しんでるってこと?
だとすると、如月さんは悪い人なのかもしれない。
そして、真白くんが聞く。
「心をもらうって…具体的にはどういうことなんだ?」
「説明…できません。体験した方が早いかと」
それ以上はなにも言わず、如月さんは再び歩き出した。
私と真白くんは顔を見合わせた。
やっぱり、如月さんはよくわからない。
でも、遠ざかっていく彼女の姿を見失ってはいけないような気がして、私たちは再び彼女の後を追った。
その数分後、突然如月さんが立ち止まった。
「開け、黄泉の門よ。我が不死鳥の力によって解き放て」
不死鳥が高く鳴くと、突然目の前がバリンッ!と音を立てて割れた。
破片が眼下に迫り、絶対に避けられないと思った。
顔を守るよりも早く破片が迫り、思い切り刺さったはず…だった。
しかし破片は私をすり抜け、目の前にはただの夜空じゃない夕日が沈む前の夜空があった。
数メートル先に鳥籠があった。
銀色の縁の鳥籠の中、紫色の髪の少女が囚われていた。


