ヴァンパイアに狙われています!〜運命は危険な出会い〜
「こんなの見たことないよ。一応私もスマホは毎日確認してたし、夢乃からメールがきたら気づくよ」


夢乃からメールがくるだろうと思っていたから待っていたけれど、こなかったのは確かだ。


私はそれで夢乃に嫌われたと思ったのだ。


期待していたからこそ、しっかり確認もしていた。


夢乃は一瞬考えるような仕草をしてから。


「えっと、じゃあ写真は?」


「写真?」


これまたわけがわからない。


「写真送ってくれたじゃん。『夢色学園芸能科推薦』みたいなのが書いてある紙の写真…」


いろいろとおかしい…。


私は夢乃にメールを送ったりもしていない。


いくつもの矛盾が生じて、怖くなった。


「それって…今出せる?」


「えっ、うん!ちょっと待ってね」


またスマホを操作し始めて、数分経ってもう一度画面を見せてくれる。


確かにそれは、私がもらった推薦状だった。


けれど、この推薦状は私と先生以外知らないものだ。
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