クールなエリートSPは極悪か溺甘か ~買われた新妻は偽りの旦那様の執愛から逃れられない~
大慈さんのご両親は世間体を気にする厳しい方々で、民間の警備会社を継ぐなど有り得ないと反対。
ご両親を納得させるために三十歳で役職に上り詰めるまで仕事に打ち込んできた。
そんな彼に課されたさらなる条件が、大慈をより高名にするための結婚。
そんな孫を心配した御祖父様が、信用のおける同級生の孫である私の名前を挙げたそうだ。
なんとも横暴な話だと思ったが、強制されている点を除けば家のために結婚を決めたのは私も同じ。
こじんまりとしていて落ち着いた雰囲気のレストランだ。
おすすめと書かれていたパスタを注文して料理を待つ間、私たちの間に流れるなんとも言えない空気に耐えかねて切り出す。
「大慈さん、新居についてなんですけど、やはりお互いの職場の中間にするべきだと思うんです」
「じいさんの会社、UTUMIの事務所とおまえの会社の近くで、と言っただろ」
「私のためなのは分かっています。大慈さんが大義上、私の安全を守らなければいけないことも。ですが、それでは大慈さんの負担が大きすぎます。私はなるべく対等でいたいんです」
私たちは仕事終わりの同僚でもなければ恋人でもない。だけど先週、結婚の約束をした。色気も素っ気もない会話だ。
ご両親を納得させるために三十歳で役職に上り詰めるまで仕事に打ち込んできた。
そんな彼に課されたさらなる条件が、大慈をより高名にするための結婚。
そんな孫を心配した御祖父様が、信用のおける同級生の孫である私の名前を挙げたそうだ。
なんとも横暴な話だと思ったが、強制されている点を除けば家のために結婚を決めたのは私も同じ。
こじんまりとしていて落ち着いた雰囲気のレストランだ。
おすすめと書かれていたパスタを注文して料理を待つ間、私たちの間に流れるなんとも言えない空気に耐えかねて切り出す。
「大慈さん、新居についてなんですけど、やはりお互いの職場の中間にするべきだと思うんです」
「じいさんの会社、UTUMIの事務所とおまえの会社の近くで、と言っただろ」
「私のためなのは分かっています。大慈さんが大義上、私の安全を守らなければいけないことも。ですが、それでは大慈さんの負担が大きすぎます。私はなるべく対等でいたいんです」
私たちは仕事終わりの同僚でもなければ恋人でもない。だけど先週、結婚の約束をした。色気も素っ気もない会話だ。