家族と

前までは、席替えで問題児の隣になってきた。
先生が席を決めてるんだけど、問題児の隣っていうことは、私に任せてくれていたということ。
前までは、それが嫌で嫌でたまらなかったけれど、次の席替えで普通の席になったことがわかって、じわりと胸が痛んだ。
友達からの信頼が、クラスメートからの信頼が、脆いことは、わかっていた。
どうせ、すぐにクラス替えをするんだし、そんなことは正直どうでもよくって・・・・
でも、先生からの信頼を失ったのが一番心が痛む原因だった。
・・・先生からの信頼は、そう簡単には得られないと思ったから。
それに、クラス替えをしても先生は私のことをきっと忘れないし、この一連の出来事を他の先生にも話すと思うから。
その日から、私はどうでもよくなった無理して笑ってきたことも、なんだかばからしくなって。
私は、無理をするのはやめた。
自分がやりたい善意の行動だけやることにした。
・・・信頼をもとから得ていたからこんなに辛くなった。
先生は、みんなは、がっかりしてるよねって思えば思うほど、胸が痛かった。
・・・・だったら、そんな過剰な信頼を得る必要はない。
って、思ってしまった。
そんな考えに行き着いてしまった。
・・・もう、傷つきたくなかった。

そんな出来事があったから、私はクラス委員長もやらない。
あの出来事がなかったら、きっと私はクラス委員長に立候補していたと思う。
みんなのためにって。みんなに優等生って言われたいって。
・・・・・私だって、信頼が欲しくないわけじゃない。優等生って言ってくれるなら言って欲しい。
だけど、私は怖かった。
私はなんて臆病なんだろう？
だれか私を変えてくれないかな？
なんて、人任せなことを言ってしまった。こんなことに怯えているのは、自分でも情けなかった。