学校の人気者は私だけを離してくれない
 ###No. 1「いいよ。」から始まる恋

「_________好きです。私と付き合ってください。」

放課後の校舎裏。

夕日でオレンジ色に染まった空の下、私は震える声でそう言った。

私、神宮寺紗羅。

ごく普通の高校生。

そして目の前にいるのは学校中の女子が憧れる男子――西園寺冬人。

整った顔立ち、高身長、頭も良くて運動もできる。

まさに完璧。

だけど冬人くんには有名な噂があった。

どんなにかわいい子に告白されても必ず振る。

だから私も振られると思っていた。

それでも気持ちを伝えたかった。

ずっと好きだったから。

「いいよ。」

「……えっ?」

思わず顔を上げる。

冬人くんはいつも通り無表情だった。

「だから、付き合う。」

「ほ、本当ですか!?」

「嘘ついてどうすんの。」

「え、え、えぇぇぇ!?」

頭が真っ白になる。

だって冬人くんだよ?

あの冬人くんが?

「じゃあ俺帰るから。」

「えっ、あ、はい!さよなら!」

そのまま彼は去っていった。

私は一人で校舎裏に残された。

夢……じゃないよね?

頬をつねる。

痛い。

夢じゃない。

私は西園寺冬人と付き合うことになった。

だけど――。


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